閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)は七十二候のひとつで、大雪(たいせつ)の初候にあたります。天地の気が塞がって、いよいよ本格的な冬が到来するようすを表しています。
目次
意味と由来
「閉塞成冬」の「閉塞」は天と地の気が通じ合わなくなり、ふさがってしまうことを意味します。中国の自然哲学では、天の陽気と地の陰気が循環することで万物が生成されると考えられていました。冬になると陽気が衰え、天地の気の交流が滞ることから「閉塞」と表現されたとされています。
この候名は和風の読みで「そらさむくふゆとなる」と読まれ、空が重く垂れこめて寒々しくなり、名実ともに冬になるという情景を表しています。日本海側では鉛色の雲が低く垂れこめる「冬の空」が特徴的で、太平洋側でも空気が冷たく澄んで冬らしい空模様が広がる時期にあたります。
大雪は二十四節気のひとつで、雪が大いに降る時期という意味を持ちます。その初候である「閉塞成冬」は、冬の厳しさが本格化する入り口として位置づけられています。
この時期の自然と暮らし
- 降雪の増加 — 日本海側や山間部では降雪量が増え、雪景色が広がるようになる
- 冬至の準備 — まもなく迎える冬至に向けて、柚子や南瓜を用意する習慣がある
- 歳末の忙しさ — 年末に向けた買い物や大掃除など、師走ならではの慌ただしさが始まるとされている
- 冬の味覚 — ふぐやあんこう、かにといった冬の海の幸が旬を迎える時期にあたる
補足・豆知識
日本海側では「雪おろし」や「雪囲い」など、雪と共に暮らすための知恵が古くから培われてきました。鰤(ぶり)が獲れる時期に吹く雷をともなう強風は「鰤起こし」と呼ばれ、冬の日本海を象徴する現象として知られています。天地が冬に閉ざされるこの候は、厳しくも趣のある日本の冬の始まりを告げる節目といえるでしょう。
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