「半夏生」とは?はんげしょうずの意味と季節の楽しみ方

半夏生(はんげしょうず)は七十二候のひとつで、夏至(げし)の末候にあたります。半夏(はんげ)、すなわちカラスビシャクが生えるころを表しており、梅雨が深まり蒸し暑さが増す時期です。

目次

意味と由来

「半夏生」は、「半夏(はんげ)生ず」と読み下すことができます。半夏とはサトイモ科のカラスビシャクの漢方名で、球茎を乾燥させたものが生薬として用いられてきました。この植物が湿った畑や道端に生え始めるころを示す候とされています。

カラスビシャクは独特の仏炎苞(ぶつえんほう)を持つ小さな草で、名前の由来はその形が烏(カラス)が使う柄杓のように見えることからとされています。漢方では吐き気止めや痰を除く薬として重宝されてきました。

七十二候の「半夏生」は、雑節の「半夏生」とも深く関わっています。雑節の半夏生は夏至から数えて11日目ごろにあたり、農家にとっては田植えを終わらせる目安の日とされてきました。

この時期の自然と暮らし

  • 田植えの完了 — 半夏生までに田植えを終えるのが農家の慣わしとされ、この日を境に体を休める風習があったとされている
  • タコを食べる風習 — 関西地方を中心に、半夏生にタコを食べる習慣が伝わっている。稲の根がタコの足のように張ることを祈る意味があるとされている
  • ハンゲショウの白化 — ドクダミ科の植物ハンゲショウは、このころ葉の一部が白くなり、水辺を彩る
  • 梅雨末期の大雨 — 梅雨の後半にさしかかり、集中豪雨への備えが必要になる時期でもある

補足・豆知識

半夏生のころには各地で独特の食文化が見られます。関西ではタコのほかに、讃岐地方ではうどん、福井県大野市では焼き鯖を食べる風習が残っているとされています。いずれも田植えの重労働を終えた体をねぎらう意味合いがあるようです。

なお、植物の「ハンゲショウ」(半夏生・半化粧)はカラスビシャクとは異なるドクダミ科の多年草です。このころ葉の表面が白く変わることから「半化粧」とも書かれます。

あわせて読みたい
夏至とは?意味・由来・一年で最も昼が長い日をやさしく解説 夏至(げし)は二十四節気の第10番目にあたり、一年で最も昼の時間が長い日です。毎年6月21日ごろで、北半球では太陽が最も高い位置を通り、日照時間がピークを迎えます...

あわせて読みたい
「乃東枯」とは?なつかれくさかるるの意味と季節の楽しみ方 乃東枯(なつかれくさかるる)は七十二候のひとつで、夏至(げし)の初候にあたります。「乃東」とは夏枯草(なつかれくさ)、すなわちウツボグサのことで、他の草木が...

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次