明治神宮のおみくじ「大御心(おおみごころ)」の第29首は、テーマ「水(みず)」についての御製(ぎょせい)です。作者は明治天皇。大御心には大吉や凶といった吉凶の判断はなく、和歌に込められたメッセージをそのまま受け取る形式のおみくじです。
目次
和歌(原文)
器にはしたがひながらいはがねもとほすは水のちからなりけり
読み: うつはには したがひながら いはがねも とほすはみづの ちからなりけり
作:明治天皇
和歌の読み解き
現代語訳: 器の形には素直に従いながらも、硬い岩をも貫き通す――それは水の力なのである。
この和歌は、水の持つ柔軟さと力強さの両面を詠んだものです。
- 「器にはしたがひながら」:器(容器)の形には逆らわず従いながら。水が丸い器には丸く、四角い器には四角く収まる柔軟さを表しています。
- 「いはがねもとほすは」:硬い岩石さえも貫き通すのは。柔らかい水が持つ驚くべき力を指しています。
- 「水のちからなりけり」:水の力であるのだ、という感嘆。
このおみくじのメッセージ
水は最も柔らかいもののひとつでありながら、長い時間をかければ硬い岩をも穿つ力を持っています。どんな形の器にも従い、決して争わない穏やかな性質の中に、実は計り知れない強さが秘められているのです。明治天皇はこの水の性質に、人が学ぶべき大切な教えを見出しています。
柔軟であることは弱さではありません。状況に応じて自分を合わせながらも、内に秘めた信念を貫き通す。それこそが本当の意味での強さです。力まかせに押し通すのではなく、しなやかに対応しながら目的を果たす姿勢が、長い目で見れば最も大きな成果を生み出します。
このおみくじを引いた方は、水のように柔軟でありながら芯の強い生き方を目指してみてください。周囲と争うのではなく、穏やかに協調しながらも、自分の信じる道を静かに貫く。そうした姿勢が、やがて岩をも動かす大きな力となるでしょう。
まとめ
- 水のように柔軟でありながら、岩をも貫く芯の強さを持つことが理想
- 柔軟さは弱さではなく、しなやかに目的を果たす真の強さ
- 争わず協調しながらも、信念を静かに貫き通すことが大切
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