ペンタクルのキング(King of Pentacles)は、ぶどうの蔓や花に飾られた玉座に座り、片手にセプター(笏)、もう片手に金貨を持つ王が描かれたカードです。足元には鎧が覗き、背後には城が見えます。物質的な成功を収め、確固たる地位を築いた成熟した指導者を象徴するとされています。
基本情報
- スート: ペンタクル(Pentacles)
- カード番号: 14(キング)
- エレメント: 地(Earth)の中の風
- 対応星座・惑星: なし(コートカードはスート全体のエネルギーを人物像として表現する)
キングは各スートの最も成熟した統率的側面を表し、ペンタクルのキングは「地の中の風」として、物質世界における知性と戦略を駆使した統治者とされます。実際の人物を表す場合は、ビジネスで成功を収めた経営者、裕福で寛大な年長者として解釈されることが多いとされます。
正位置の意味
正位置のペンタクルのキングは、物質的な成功の頂点、実績に裏打ちされた信頼、堅実な経営手腕を示すとされています。豊かさを享受しながらも、それを維持・発展させる知恵を持っている状態です。
恋愛
経済的にも精神的にも安定した相手との関係が暗示されます。パートナーシップにおいて安心感と頼もしさを提供する存在であり、長期的な関係を大切にする姿勢が示されます。シングルの場合は、落ち着いた大人の魅力を持つ相手との出会いが期待されるとされます。
仕事
リーダーシップを発揮し、組織やプロジェクトを成功に導く力が示されています。経験と実績に基づいた判断が周囲の信頼を勝ち取り、大きな責任を任される時期とされます。起業家としての資質や、ビジネスの拡大に関する吉兆としても解釈されます。
金運
経済的な豊かさの頂点に近い状態とされています。資産運用が順調で、複数の収入源を持っている可能性も示唆されます。ただし、富を築くだけでなく適切に管理し、周囲と分かち合う度量も重要とされます。
逆位置の意味
逆位置のペンタクルのキングは、強欲さ、物質主義への偏り、あるいは経済的な権力の濫用を示すとされています。
恋愛
お金や地位で人間関係をコントロールしようとする態度が暗示されます。パートナーをステータスシンボルのように扱ったり、経済力を盾にした支配的な関係が指摘されることもあるとされます。愛情はお金では買えないことを思い出す必要があるかもしれません。
仕事
利益至上主義に走り、倫理観が欠如している状態とされています。部下や同僚を道具のように扱う、あるいは短期的な利益のために長期的な信頼を損なうような判断をしていないか振り返りが求められます。
金運
投資の失敗や、過信による経済的な損失が暗示されます。贅沢の度が過ぎている、あるいはお金に対する不安が行動を歪めている状態とも解釈されます。原点に立ち返り、堅実な姿勢を取り戻すことが推奨されます。
リーディングのポイント
ペンタクルのキングが出たときは、「物質的な成功と精神的な成熟のバランス」がテーマとなります。正位置であれば、自分の実績と能力に自信を持ってよい時期です。逆位置であれば、富や権力に飲み込まれていないかを省みる必要があるとされます。
このカードが人物を表す場合は、信頼できるビジネスパートナーや、物質面でのアドバイザーとして解釈されます。大アルカナの「皇帝」と似たテーマを持ちますが、より物質的・実務的な側面に特化しているのが特徴です。
補足・豆知識
ライダー・ウェイト・スミス版でキングの衣服にはぶどうの蔓が刺繍されており、ペンタクルの9に描かれたぶどう園との関連が示唆されています。長い時間をかけて育てた豊かさが実を結び、その成果を堂々と享受している姿がここに表現されているとされます。
足元に見える鎧は、ペンタクルのキングが純粋な文官ではなく、必要とあれば自らの富を守るために戦う意志を持っていることを示しているとされます。四人のキングの中でも最も「現実世界での成功者」の色合いが強いカードとされ、実業や経営に関するリーディングで特に重要な意味を持つとされています。


