西洋占星術において、火星は行動力・闘争心・エネルギーを司る天体とされています。何かを成し遂げるための原動力、困難に立ち向かう勇気、そして情熱や欲求を表す惑星であり、意志を現実の行動へと変換する力強い天体と考えられています。
火星の象徴と意味
火星は行動とエネルギーの領域を司る天体とされています。勇気、競争心、攻撃性、性的エネルギー、そして自己主張の力と結びつくといわれています。ローマ神話の戦いの神マルスに由来し、闘争心・大胆さ・決断力を象徴するとされています。
おひつじ座の守護星(ルーラー)であり、おひつじ座が持つとされる開拓精神や直感的な行動力と密接に関連しています。伝統的にはさそり座の副守護星ともされ、さそり座の強烈な意志力とも結びつけられてきました。また、怒りや攻撃性の表現方法にも関連し、火星の配置はその人がどのように怒りを表現するかを示唆するとも考えられています。
ホロスコープでの火星
火星がどの星座にあるかは、行動パターンやエネルギーの使い方を示すとされています。おうし座の火星は粘り強く着実に行動し、ふたご座の火星は知的活動にエネルギーを注ぐ傾向があるといわれています。
火星が入るハウスは、行動力が強く発揮される領域を示します。第1ハウスなら自己主張が強く行動的に、第6ハウスなら仕事や健康管理に情熱を注ぐ傾向があるとされています。他の天体とのアスペクトはエネルギーの方向性に大きく影響すると考えられています。
火星が強い人の特徴
火星のエネルギーが強い人は、行動力に富みエネルギッシュな性格を持つ傾向があるとされています。競争的な環境で力を発揮し、スポーツや体を動かす活動を好む人も多いといわれています。
一方で過剰に働く場合は、短気になりやすい、衝動的な行動に走りやすいといった面が出ることもあるとされています。エネルギーを建設的な方向に向けることが鍵になるでしょう。
逆行(レトログレード)の意味
火星は約2年に一度、約2か月半にわたって逆行するとされています。この期間は行動のペースが落ちたり、方向性に疑問が生じたりしやすいといわれています。新規プロジェクトより既存の計画の見直しに適した時期とされています。
火星逆行中は怒りやフラストレーションが内向きになりやすく、内面的な葛藤が生じやすいとも考えられています。自分の行動パターンを見つめ直し、より効果的なエネルギーの使い方を学ぶ機会として活用できるとされています。
補足・豆知識
火星は地球のすぐ外側を公転し、その赤い輝きから古くから戦いや血と結びつけられてきました。公転周期は約687日で、ひとつの星座に約6〜7週間滞在します。タロットカードでは「塔(The Tower)」と対応するとも考えられ、突然の変化や再建といったテーマとの関連が指摘されています。火星は「個人天体」の中でもっとも外側に位置し、個人の意志を外の世界に行動として橋渡しする役割を持つとされています。


